レンタルヒーロー・レンダラー

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レンタルヒーロー・レンダラー

今現在、街中で怪獣とヒーローが対峙している。 やがて、互いに相手のいる方向に近づいていき、そのあと、殴る蹴るの取っ組み合いとなっていった。 戦闘は、どちらかが有利という程でもなく、一進一退という様相であった。 その様子を大勢の人々が見続けていた。 「やれー、やれー、がんばれー」 人々が歓声をあげている。 そして、ヒーローがやや有利となり、怪獣は次第に追い詰められていった。 「ようしいいぞ、そのまま行ってまえ~」 しかしその時、ヒーローの胸の辺りに付いている光るランプのようなのが点滅を始めた。 ヒーローは変わらず奮闘している。 だがしかし、ランプの光は消滅した。そしてヒーローは動かなくなった。同じような戦闘ポーズを取りながら立っているだけであった。怪獣はすかさず、ヒーローに攻撃を加えていった。 「おい、金がなくなったんだ。誰か金を入れろ」 格闘を見ていた1人が歩いていき、そして約30cm四方の箱のある所に行き、財布を取り出してお金を入れた。他の所にも同じような箱があり、人々がお金を入れていった。 その後、ランプが再び青く光り、ヒーローがまた動き出した。そして怪獣への攻撃を続けていった。やがて怪獣はくたばった状態となった。それに対し、ヒーローは何らかの構えを見せ、そして光線を発射した。それが怪獣に当たり、そして爆発した。 「やった~、やったぞ~」 人々は喜びの声を上げていった。 そしてヒーローはそのまま消えていなくなった。 「ありがとう~」 それらの様子を、異形な姿をした存在がモニター越しに見ていた。 「おのれ~」 「ひ~魔王様がお怒りだ~」
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