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「この男はいかがでしょう。知能は博士レベル、格闘は空手四段」
「ようし、連れてこい」
魔王はモニターに映された人間の姿を見て、命じた。
そしてしばらくして、その人物が連れ出されてきた。というより・・・。
「バカ者、殺してくるやつがあるか」
「いえ、魔王様、薬で眠らせているだけです。はっきり言って手こずりました。こうでもしないとおとなしくなれないもので。戦闘員も何名か失いました」
「そうか、まあ良い。あとで話し合いする事にしよう」
「はい、とりあえず人間の力では破れない強固な牢獄に閉じ込めておきます」
「うむ」
そして男が目覚めると、自分が見知らぬ所に閉じ込められている事に気づく。そこへ魔王がやってきた。そして牢獄の格子越しに話し出した。
「ようこそ我が組織へ」
「ここはどこだ。君は何者だ」
「余は宇宙の彼方から地球征服にやってきた者だ。皆は魔王と呼ぶ。余もこの地球語が気に入っている」
「それでおれをどうしようってんだ」
「レンドラ―を倒すための怪獣に改造するつもりだ」
近くにいる家来が声をかける
「魔王様、レンダラーですよ」
「やかましい。どっちでもいい。誰だ、わかりにくい地球語の名前を付けたのは」
「地球人達がそういう呼び方をしていったという事です、魔王様」
「おい、地球語はしっかりと勉強しろよな、魔王様とやら」
男が口をはさんできた。
「ええい、どいつもこいつも。レンダラーだな」
「そうだ」
「それで確か君はコウタロウとか言ったな」
「他に苗字もあるけど、まあそれでいい。ヒーローに多い名前という事で親が付けてくれた名前だ。それで何だ。おれをレンダラーと戦わせるために改造するだと?冗談じゃねえや。だったらおれはてめえらと戦って倒してやるぜ」
「ならば、洗脳だ」
魔王は持っていた杖をかざすと、コウタロウは苦しみ出した。そして・・・。
「私ハ魔王様ニ従イマス」
「ようし、それでいい。準備ができ次第、手術に取りかかれ」
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