レンタルヒーロー・レンダラー

4/11
前へ
/11ページ
次へ
街に怪獣が現れた。 いや、怪獣というより、ぱっと見た感じは人間の姿に近かった。 そして話し出した。 「レンダラーよ出てこい。そしておれと戦え」 少したって、また話してきた。 「レンダラーよ、出てこないというなら、建物を片っ端から破壊していくぞ」 そして近くに建っているビルを手で攻撃して壊した。 それを見ていた人々が、箱の所に来てお金を入れていった。 しばらくして、レンダラーがようやく姿を見せた。そして、怪獣との格闘になった。 「ようし、出てきたか。コウタロウを体の一部に宿した怪獣だ。レンダラーとの戦いは長く続くだろう」 魔王がモニターをながめながら言った。 「よし、次の作戦だ」 魔王の手下の戦闘員達が街中に大勢現われ、そして箱を破壊していった。 「ところで、箱の中はどうなってるんだ」 「それが、破壊したどの箱も空だったようです」 「何だと。うーんそうか、異次元転送で吸い出していったのだなおそらく。まあそれはいい。戦いの方はどうなってるんだ」 レンダラーと怪獣との戦闘は長く続いた。やがてレンダラーのランプは消え、動かなくなった。 「ふふふ、うまくいったぞ。それ、レンダラーのボディをつぶしてしまえ」 怪獣はレンダラーに攻撃を加えていった。 その様子を人々は見ていた。 近くにいて声援をあげる者。テレビでそれを見ている者。それは国内のみならず諸外国にも大勢いた。 箱は全て壊されていてお金を入れる事ができない。 動かないレンダラーに対し、世界中の人々が叫びを上げていった。 「レンダラー動け~」「立ち上がれ~」「お金などなくても動いてくれ~」 その時、はげまし続けている人達から光が飛び出していった。そしてそれは、地球上の一ヶ所に集まっていった。 レンダラーのいる所にである。すると、胸にあるランプが青く光り、レンダラーは再び動き始めた。 「何、何だと、これはどういう事だ」 その様子を見た魔王は驚き出した。 そしてレンダラーと怪獣との戦いが再開された。レンダラーはこれまで以上に激しい動きを見せ、そして怪獣を追い詰めていき、そして光線を浴びせて怪獣を倒した。 「うぬう~おのれ~。なんという事だ~」 魔王の怒りは収まらなかった。 人々は喜びの歓声を上げていった。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加