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日記にドキドキ
おととし、私と夫は終の棲家とするつもりでこの団地に引っ越してきた。
団地と言っても間取りは結構広く、おいおい夫のお母さんも同居するかもしれないことを見据えた物件だ。
私は10年日記を家を買うのが決まるのと同時に書き始めた。日記というものは苦手で、小学校の夏休みの宿題でいつも残ってしまうのが日記だった。
しかし、もうずっと家にいるのだし、家計簿の隣のスペースに入れてあるので、例えば書き忘れがあったとしても、思い出して描くことはできる。家計簿自体は真面目につけるので、その時つければいいと考えたのだ。
先日。エブリスタの応募でドキドキがテーマのお題が出た。
おととしの今日、内金を入れに夫と銀行へ向かう前日、
「明日はドキドキする~。」
と、自分の日記に『ドキドキ』と言う文字を見つけて『ドキドキ』してしまった。
生活の中での結構大きなドキドキも日記に書いてあることで、その日の事のように思い出された。
いつも使わない駅の銀行に行くまでのドキドキや、銀行について、部屋に案内されるまでのドキドキ。その内金から購入した家へのすべてが動き出すドキドキ。
何もかもが新鮮に思い出されて、改めて、この家を大切にしようと思えた。
日記も案外いいものではないか。と大人になってやっと思えたひと時だった。
後書:表紙の写真は雑草だけど、私の好きなネジバナ。必ず少し庭に生えてくれる。可愛い雑草は残しておいて、他の雑草を淘汰しても多雨予定で庭づくりをしている。
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