多有聞いて

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多有聞いて

今、この瞬間全てが崩れ落ちていく音が聞こえた。 俺は崩れないようにしがみつくので精一杯だった。 「多有、違う。聞いてくれ。俺も多有が好きなんだ。多有が俺を好きなのも知ってる。だから幼馴染じゃなく恋人になりたいんだ」 頼むから、そんな辛そうな表情しないでくれ。 俺が見ていたいのは、笑って楽しそうにする多有だ。 「…僕は、同性なのに蓮のことが好きなんだぞ?」 「だから、俺も多有が好きだって。同性とか、関係ない」 俺には多有が、色っぽく見えて仕方がないんだ。
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