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私がもう四回くらいだろうか。顔を埋めたのは。そこに助け舟が来てくれた。彼が来てくれた。
彼は百里程離れた『フロード国』からやって来たらしい。聞いた事もない国だ。それもそうか。私には縁もゆかりも無い土地なのだから。彼は安く水を売ってくれる国を探しているらしい。だが、私の国にはそこまで水は無いサヘルだと説明をした。すると彼はもうそんなところまで、と言った風に驚いていた。彼はここが求める国では無い事にガッカリした様子を見せたが、すぐにこの国に泊まらせてくれとお願いしてきた。他に訪ねるアテも無いだろうから私は城に招き入れた。
彼は私と趣味が合い、身なりもしっかりしていてとても良い人柄だった。あの会食のメンバーよりも。彼は私と同じくらいの年齢だったのもあって私は彼に好意を寄せていった。
翌日、彼はこの国にぼくらの国の民を入れてくれないかとせがんできた。私は快く承諾した。
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