Ⅰ. さよなら私のエゴ

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Ⅰ. さよなら私のエゴ

私が2歳か3歳位の頃、ある病気の影響で私のお母さんは1周間程入院することになり、双子の兄である太陽とお父さんと3人で過ごしていたときのことである。 あるお昼どきの話だ。 「 その歳になってもまだ綺麗に食べれんのか」 お父さんが私に対して大きな声で急に怒鳴りつける。どうやら私がご飯を食べているときに口から溢れていたり、机にたれてしまっているのが気に入らなかったらしい。でも小さい子なんて、みんながみんなお父さんが思うように食べれないし、大人の人だって口からこぼしちゃうことだって、無いわけでは無いんじゃないの? 「...ごめんなさい。」 内心すこしもやもやしながら口の中に含んでいるミートパスタを飲み込み、お父さんの目を見て謝る。 「返事が遅い。もう少し早く返事が出来ないのか?分かったか、日向。」 「ごめんなさい。」 「ったく...明日見家の恥が。ママが退院するまでに綺麗に食べれるようにしろ。」 お父さんの冷たい発言を聞きながら、又口の中にミートパスタを運ぶ。普段なら美味しいはずなのに、なんで少ししょっぱくて食べにくく感じるのかな。 「こら日向。またこぼしているじゃないか。ちゃんと食べることに集中して食べろ。いいか。」 「ごめんなさい。」 うう、なんだかやっぱり食べにくい。 美味しかったはずのミートパスタがどんどん不味く感じてくる。 今までは、お母さんが居たときはこんな事言ってこなかったくせになんでお母さんが居ないだけで急に変わっちゃったんだろう。 お父さん、怖い。 「さっきから‘’ごめんなさい‘’しか言えてないな。本当に生きてるのか?人形か?ロボットか?」 「いッ、ぃ...きて、ます...」 なんで。 私ばっかりこんな目に 遭わ☎くちゃいケ☯の?
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