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ピカーッ!②
「昔、こことは違う空間の世界にゴンザレス・ダイテードという男がおったのじゃ。その男がお主の姉の先祖になってしまった」
「なってしまった?」
「左様、ゴンザレスは行いの良い男でな、転生する時『ギャルゲーシュジンコー』というスキルを付与して転生したのじゃ」
「ギャルゲーシュジンコー・・・まさか!何のとりえも無いのに美女にモテまくるスキルなのか⁉」
「さすが日本人、説明しなくても理解するとは!!」
「そんな事はいいよ、それよりギャルゲーシュジンコーを持った魂の転生先は本来僕に宿る筈だった、しかし双子だったので間違えて姉ちゃんに転生してしまった。そうだろ?」
「だ、大正解じゃ」
「うわあ、そんなスキル。僕に欲しかったなあ!・・・ってじゃあ僕には誰の魂が入ったの?」
「残念じゃがそれは教えられん」
「何でだよ!わざわざこんな空間に召喚しておいて、もったいぶらないでよ」
「残念じゃがお主がこの空間に来れたのは姉の特殊能力が発動したからなんじゃ、じゃから姉に関する事以外は教えられん」
「なるほど、じゃあ姉ちゃんの話に戻ろうか」
「理解と納得が早いのう」
「で、姉ちゃんは女なのにギャルゲーシュジンコーのスキルがついているけど、それがあの変態的な言動の原因なの?」
「うむ、さらに先祖のゴンザレス、そのまた先祖の友井という男、どちらも童貞のまま人生を終えたので、もう150年くらいお主の姉の魂は女性との体験がお預け状態なんじゃよ」
「で、せっかく凄いスキル身に着けて女性と交われると思ったのに、女の体で生まれてしまったからおかしくなったんだね。もうヤりたくてヤりたくてたまらないって訳だ」
「うむ」
「ヤる為にはチンコがいるもんね」
「うむ」
「姉ちゃんの魂はあくまで女の人としたいんだ?」
「うむ」
「って事は姉ちゃんはレズビアンなの?」
「それは違う、あくまで心や体は男性を求める普通の女の子じゃ。しかし魂の決定は心と体の欲求を凌駕するのじゃ」
「そうか、じゃあギャルゲーシュジンコーのスキルを打ち消す事が出来れば姉ちゃんは普通の女になるんだね」
「かものう」
「方法は?」
「知らん」
「はあ?」
「ギャルゲーシュジンコーはゴッドスキルでな、ワシではどうする事も出来ん」
「なんだよ、肝心な事は何にも分からないままじゃないか」
「お主の悩みの正体を教えてやっただけでも、随分特別サービスじゃと思うがの」
「ま、まあ、そうかも」
「では、さらばじゃ」
ピカーッ!!とまた上空が光り出す。
「ああ、それと・・・」
「何?」
「この空間での出来事は魂でしか記憶出来ん、元の場所に戻ってもここでの会話は何も覚えておらんじゃろう」
「え、う、嘘!今更・・・」
光は広がって悟を包み込んだ!
「ま、待てーーーーーーー!!」
・・・は⁉今まで何を・・・寝てしまったのかな。あれ・・・?僕は何か大事な事を・・・ダメだ思い出せない。
しばらく気になったが、やがて忘れてしまう。
しかし悟の魂は記憶している、この日から悟は姉の「チンコ」発言が当然かの様に受け入れられるようになった。
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