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〜*〜*〜18歳の空〜*〜*〜
【自分の居場所なんて世の中のどこにもないし、誰も僕の事なんか見ていない……。】
そう思っていた空は、誰にも言えない孤独な気持ちを詩にしていた。
そこに曲を付け、誰も居ない昼間にこっそり録音した。
気が向いた時それを誰に宛るでもなく発信していた。
―でも、もしかしたら僕のこんな気持ちの歌を聞いて楽になる人がいるのかもしれない―
そうなふうに思いだしたのは、配信後に寄せられるコメントを見てからだ。
『soraくんの歌聞いてめっちゃ泣きました。私も家の中で独りぼっちだけどsoraくんの歌聞いて頑張るね。』
『ずっと死にたいって思ってたんだけど、soraくんの歌に出会ってちょっと頑張ってみようかなって思いました。それからずっとファンです。』
『soraくんの話しもっと聞きたいから定期に配信してほしい。』
空は初めて自分を受け入れてくれる存在と場所を見つけ、なんとも言えない熱いものに胸を潰されるかと思うほどだった。
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