6度:触れ合う喜び

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《今夜、家に来ませんか?》 平日はなるべく抑えているとはいえども、蜜月期の恋人にはそんなのは関係なくて。 今すぐにでも触れ合いたくて、仕方がなかった。 《行きたい。お邪魔させてください》 まだ仕事中だというのに、こっそりメッセージのやり取りを交わす。 バレたらお終いだ。怒られるだけで済めばいい話だが…。 ヒヤヒヤしながら、メッセージを送り合う。見ている人がいたら即バレだ。 こういう時、社内恋愛って大変だなと思った。 《それじゃ今夜、よろしくお願いします》 あと数十分で仕事が終わるかと思うと、ドキドキしてきた…。 仕事終わりのデートを楽しみに、残りの時間を頑張った。            * 社内で合流するわけにはいかないので、待ち合わせ場所を事前に決めて、待ち合わせ場所で落ち合った。 「お待たせしました、京香さん」 慌てて慧くんは来てくれたみたいだ。それだけで嬉しかった。 「ううん、大丈夫だよ。わざわざ時間をズラしてくれてありがとう」 なるべく一緒に帰らないようにしている。途中で落ち合ってから、一緒に帰ることが多い。 たまに流れで駅まで一緒に帰ることもある。ずっと避けていると、逆に不自然だから。 今日みたいな日は、帰る路線が一緒なため、誰かに見られるのを恐れて、わざと帰りをズラしたのであった…。
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