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淑女
マリーはメイドの送迎で(プリスクールの頃から)学校に通い初めた。
ごきげんようなどの挨拶を交わす人物はいなかった。普通の一般市民の生活がマリーは嬉しかった。アッパークラス(上流階級)のふりをする暮らしかたはキツかった。
チャプマン家はアッパーミドルでそこそこ良い暮らしはできているが貴族のような称号はない。
グレイスは称号を受け取りアッパークラスになりたかった。その駒のための妾の子供····自分が授からなかった悔しい念の塊だった。
小学生に上がってから写真を取りまくる。
「ソフィア、どう?この角度のマリーは」
「お可愛らしいですね、奥様」
写真館に行ってたくさん写真も取り続けた学生生活の序盤が過ぎ去っていく。
ばあやの所に手紙が来た。
ソフィア
住所が安定したわ····グレイス、オリバーには教えないでね
携帯の番号もしらせておくわね
マリーが大きくなる前に会いたいわ
....ケイト
ばあやは手紙をこっそり読んで安心したが
(奥様は政略結婚を目論んでいる…知らせるべきか否か…)悩んだがケイトの手紙は誰の目にも触れず大事に保管した。
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