加津夫就職

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高橋さんミーティングしましょう。加津夫は呪文のように心の中で唱えながら出社した。 会議室で出張メンバー、正社員、事務職員、総務、 幹部、社長 会社挙げて海外に日本の民芸品と文化の営業にむけてのミーテイングが執り行われた。。普段、毒舌の高橋も真面目な顔で会議に取り組み落ち着きながら参加していた。(新人と組むのは嫌だ等の発言もなかった。どちらかと言えば加津夫が性格悪そうな奴と組みたくないと心で思っていたが発言はできなかった) 民芸品を手に取りながらどこに飾るのがふさわしい、遊び方、取り扱いをお互いに説明し合う。 「半年はお前とホテル暮らしになるな。一週から二週間ごとに場所替えしてくぞ」 「ホテルチェンジのタイミングで1回でも帰国できますか?」加津夫は海外出張の流れを把握していなかったので取り敢えず聞いてみた。「社長に聞けよ、一社員の俺が即答出来る分けないだろ」 いちいち威圧的で質問の答えは返ってこない高橋の対応。「解りました」と加津夫も無愛想に答える。社長がまだ居たので思っていた事を質問してみた。地固めの出張だから一時帰国は無理だな…高橋と仲良くやってくれと伝えられた。....仲良く?無理な事だ。
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