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軽い朝食を済ませてから営業先に出向く2人。
歩いて10分の距離がゴルゴタの丘に向かうキリストのように周りの視線が気になった加津夫。
石を投げつけて来る者はいないが口笛を吹いて投げキスする輩、写真を勝手に取る輩、図々しく値段を聞いてくる輩····加津夫は「Fuck You」と叫びそうになったところを高橋に止められた。
「石本、放っておけ暇人がからかってるだけだ。お前が落とすのは営業先の連中だ。勘違いすんな」
「貴方がいけないんです! こんな格好させて。頭、イカれているでしょう」
「あぁ~イカれているな。ただ直感を信じた、お前はウケる。だから素材に甘んじて営業成績を上げれば良いんだ。分かったか」
俺のやることを無言で受け入れろと圧力をかけられているようだった。
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