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めずらすくオリバーが早くに帰宅した。
グレイスはどうしたの?と思いながら出迎えた。
「パパー!お帰りなさい~」マリーは喜んで走って駆け寄り抱きついた。オリバーもマリーを抱き上げ「ただいま」と言いながらホッペにキスをする。グレイスはそんな2人を見て妬ましくてしょうがない。
「今日は皆で夕食を頂くのでしょ」グレイスはマリーを引き剥がし食卓に連れていく。
「オリバーにベタベタまとわりつかないの、卑しい」そんなグレイスの態度にオリバーはどっちが卑しいんだかとポツリと呟いた。
スーツを着替え夕食までマリーと遊ぶオリバー。
「マリー、マナーのお勉強するわよ」グレイスは遊びにストップをかける。
「お勉強はご飯が済んだらやろうな~パパと」
「パパ大好き」マリーはコロコロ笑ってオリバーに甘える。
オリバーは上品に美味しく食べられる様に声かけしながら食事をする。
「大きいスプーンは自分の口に入る1口分をすくい、そーっと、お口に運ぶと溢さないぞ。やってごらん」マリーは溢さずたべられた。
オリバーとばあやが誉め称えた。
「マリー、上手にお食事できて良かったな~」
「お嬢様1口分を把握されて美味しく召し上がれましたね」
1口を把握して溢さず食べれたことを、そんなに誉め称えねばならないのか、グレイスは茶番を見せられて苛立ちが増す。誕生日かクリスマスにどん底の気分にしてやろうか。グレイスの顔はまるで鬼の様だった。
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