カツオとマリー

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朝になり部屋に帰ってこなかった加津夫の行動を気にする高橋。 「田中、何か聞いてるか? 石本が無断外泊してる。外でふらついてるんじゃねぇのか」 (私が知るわけ無いじゃない)田中は思いながら連絡取ってみれば良いじゃないですかと高橋に告げる。それもそうだなと思い高橋は加津夫に電話をかけた。 直ぐに出た加津夫だった。 「お前何やってんだ。社長にチクるぞ」高橋は怒りながらも理由を聞こうとする。 「申し訳ありませんでした。オリバーに呼ばれまして詳細は後程伝います」横にマリーを腕枕しながらボソボソ電話の対応をする加津夫。 「何ふざけてんだ! テメェ云えない理由なのか」高橋の大きな声でマリーが起き出した。 「後程」ひと声伝えて電話を切った。 「カツオ、ナユタから? 」 「そうです朝から騒がしいですね。あの人は声が大きすぎる」マリーは加津夫に寄り添い大きな声なんていらない。カツオが居れば私は生きていけるわ····心の中で呟いた。
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