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「いくら人質を取られたとはいえ、私の罪は消えません。いかなる処分も」
グレッグ様の言葉に、私は声を上げていた。
「グレッグ様! 今なんとおしゃいましたか!」
「グレッグ、人質とはなんだ!」
一斉に言った私に、グレッグ様はキュッと唇を噛んだ。
「このような罪を犯した私に、こんなことをお願いできないのは承知ですが……どうにか、妻と息子を……」
涙が零れるグレッグ様の言葉に、アレックス様は膝をついてグレッグ様と視線を合わせる。
「どういうことだ! グレッグ! どこにお前の妻と息子が!」
黙り込んでいたグレッグ様の肩をアレックス様が揺らす。
「殿下には申し上げられなかったのです。いえ、私の家にも。相手はサバティーニ家の侍女の娘です。いつかこのフォルク大公の件が終われば結婚のお許しをと思っておりました。しかし、そのことをサバティーニ知られてしまい……」
そのことを理由に脅していたのだろう。あの卑劣な父たちのやりそうなことだ。それにきっとグレッグ様はあることないことを言われ、アレックス様のことを思って嘘をついただけだ。
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