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「連れて行け」
ため息交じりに、王太子殿下がそういうと、もはや何も言えないようで三人は兵たちに囲まれ連れていかれた。
「アレックス様……」
つい名前を呼んだところで、広間の入り口から「おとーたま、おかーたま」そう呼ぶ声が聞こえてハッとする。
「ナニーがねちゃったの」
先ほどのことで、ナニーも倒れてしまったのだろう。一人になり驚いたようでここにやってきたアンネは一目散に私たちの元へと走ってくる。
「アンネ!」
アレックス様が手を広げて抱き上げれば、アンネはよやくにこりと笑った。
「グレッグ」
力を使い果たしたように、床に座り込んでいた彼に、アレックス様が声をかける。
その声に、彼はまた頭を下げる。
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