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改めて、僕は第1の事件の容疑者リストを作成することにした。こう見えて、パソコンの扱いには慣れている。だから、僕は大阪府警としても貴重な人材だったのだ。
「えーっと、あの時大阪城公園にいて死体を目撃していたのは・・・。この8人か。」
【大阪連続バラバラ殺人事件 容疑者リスト】
・天満博 24歳。
・京橋冬彦 27歳。
・玉造達也 26歳。
・桃谷詩織 34歳。
・今宮勝 18歳。
・大正光 38歳。
・西九条悦子 26歳。
・福島篤史 40歳。
「年齢はバラバラか。どれも怪しいな。」
「赤城刑事、お疲れ様です。これ、差し入れのドリンク剤です。」
「尾藤刑事、気が利くな。お前が後輩刑事で良かったよ。」
「それにしてもこの容疑者リスト、よく纏めましたね。僕には到底出来ませんよ。」
「今や警察署に於いてパソコンが使える人材は貴重だからな。これくらいお茶の子さいさいってところだな。」
「赤城刑事、神結刑事、ご苦労だ。」
「新堂警部!」
「赤城刑事、この容疑者リストはどうやって作ったんだ。」
「あの時、死体を目撃していた人に聞いたんです。そうしたら、この8人が浮び上がって。それで、リストとして纏め上げました。」
「なるほど。そうだ、このリストをある女性に提出してもいいか?」
「誰ですか?」
「去年、神戸の爆弾魔をとっ捕まえた『神戸のホームズ』だよ。」
「ま、真逆・・・。」
「君たちも存在ぐらいは知っているだろう。『阿室麗子』だ。」
「あぁ!神戸を騒がせた連続爆弾事件を解決したあの女性!しかし管轄外の神戸に渡しても大丈夫なんですか?」
「大丈夫だ。我々大阪府警が責任を持って解決に導くからな。とりあえず、赤城刑事と神結刑事には芦屋に住んでいると言われている阿室麗子の元へと行って欲しい。」
「分かりましたッ!」
こうして、僕たちは「神戸のホームズ」こと阿室麗子の家へと向かうことになった。
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