episode.12

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「俺だって足らない事はあるし、  安心できる生活したいよ。  裕子(ひろこ)さんは、俺の人生…  ――― 保障してくれんの?」 「私が、保障を…?」 「ずっと俺のそばに居るって誓える?  仕事も家も、俺のために手放せる?」 あっ・・・ ――――― 怖い。 一瞬、そう感じてしまった。 彼を手放したくなかったら、 私の大事な物をふるい落とさなきゃ。 あれもこれも掴んでいられない。 でも、身ひとつで私… やってける? それこそ彼の重荷にしかならないんじゃない? 私の躊躇を、彼は見逃さなかった。 「はぁっ…」 「(ハッ)!」 彼は小さなため息をつき、肩を落とす。 ガッカリさせた! 私が答えを出せなかったから。 永井君はこの恋の答えを、 はるばる届けに来てくれたのに…
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