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お付きの男は目的の部屋までやってくると、戸の前に立っているアワという女になにやら話しかけた。
雄蛇は彼らの様子を伺いながら、ゆっくり動きはじめた。
アワは頭を下げたり首を振ったり。姫に会わせてくれ、と頼むのを断わっているようだ。
男は交渉を諦めて、唐突に女に抱きついた。声を出させないためか、女の口を唇で塞ぎ、片手は女の後頭部を押さえた。
もう片方の手で着物を剥ぐと、白い肩がむき出しになった。男は女に抱きついたまま、よちよちと隣に移動すると、部屋の戸を引き開けて、中に入っていった。
少年はニヤニヤしながらふたりを見送ると、女児の部屋の戸を開け、ひとりで中に入っていった。
雄蛇は渡り廊下に這いあがると、そのまま女児の部屋をめざした。
暗い部屋の中、ふたりは壺を囲んで座っていた。壺の中にはたくさんの小石だ。荷坨は楽しそうにひとつ摘み出しては床に置き、もうひとつ摘み出しては床に置いている。
「綺麗な石。ねえ、吾には幾つくれる?」
と荷坨が尋ねると、
「荷坨さまは吾に何をくれるのじゃ?」
阿鼻姫もまたいたずらな目をして答えた。
「そうじゃなあ。姫を喜ばせて差し上げる、というのはどうじゃ?」
「何で喜ばす?」
「この石はどう?」
「石をどうする」
「そうだな。姫、横になってみよ。あ、待って」と荷坨は立ち上がり、姫の後ろに回って、腰ひもの結び目を解いた。
「さあて、これも脱ぐのだ」
と着物まで剥ぐと、阿鼻は丸裸に。といっても彼女はまだ十歳にもならない子どもだ、大人への兆しはまだ見えない。
「そのまま床に寝転ぶのだ。ほれ、このように」
と荷坨が阿鼻を仰向けに寝せると、
「冷たい!」と阿鼻は笑った。
「気持ちいいだろう。さて、両の腕、両の脚をこのように開くのだ」
荷坨は阿鼻を万歳の格好にすると、壺のところに回って、小石をひとつ摘まんだ。
「姫の身体に乗った分だけ、姫のものじゃ。身体を動かして、こぼれた石は吾のもの、これでどうじゃ?」
「えへへッ。いいよ。ゆっくり置くのじゃぞ。ひとつずつな」
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