0人が本棚に入れています
本棚に追加
「そこでさ。決めようと思っているんだ。」
「えっ? どうやって!?」
バクヂの思わぬ発言に、オレは思わず、目を丸くしてしまった。
「いい考えがあるぜ。」
「これには、みんな納得できるかもしれないな。」
どうやら、バクヂは兄弟の関係をはっきり決めたいのだろうか?
彼の肩を持つように、同じ年度に産まれたエンジとテツローも話に加わった。
別にこれまでの1年間、特に大きな問題もなかったというのに・・・
まぁ、オレには関係ない事だ。
「兄貴を助けるために、オレ達、強くなったろ? だから“対決”の勝敗で決めようと思っているんだ。」
「本気か? まぁ、そこまで言うのなら、父上と話し合ってくるよ。」
「おっ? 流石、兄貴!!」「話が早いぜ!!」
対決で決めるとか、ケンカするのと同じだろ・・・
オレはそう思いながら、父の部屋に向かおうとした時。
「兄貴、それとあと・・・」
「何?」
バクヂは、他の兄弟に聞こえないよう、小さな声でオレに何かを伝えた。
最初のコメントを投稿しよう!