第11話 兄弟会議

4/26
前へ
/290ページ
次へ
トン! トン! オレは、父のいる部屋の扉をノックした。 「父上、ちょっといいですか?」 「ケントか? うむ、入っていいぞ。」 「はい。」 部屋に入ると、父は読んでいた本を閉じ、オレの顔を見た。 「どうした?」 「弟達が、兄弟関係をはっきり決めたいと言っておりました。」 オレは父を尊敬しているため、いつも敬語で話している。 はっきり覚えていないが、昔から父との会話は”敬語”を使うよう、誰かに教えられたような気がする・・・ダメだ。思い出せない。 「つまり、誰が“次子”、”三子”なのかを?」 「はい。」 「そうか・・・」 父は腕を組み、少し考えると、口が開いた。
/290ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加