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「や…っ、ひろやあ、もういいから…っ」  いつもより丁寧に丁寧に、溶かすように後ろを慣らされて、オレはもう頭がおかしくなる程快楽を感じていた。  これからどれだけするんだろう、番になるんだと思うと下腹部がきゅんきゅんとする。 「早く、ほしい…」  そう言って強請って紘哉の方を見ると、オレの後ろ穴からは指がするりと抜けて、紘哉はゴムを既に固くなったモノにつけている。  見ていてなんだか恥ずかしくなってしまって、つい目を逸らしてしまう。 「何で目逸らすの」 「は、恥ずかしくて…」 「今更じゃん」  くすっと笑っているけどこっちは心臓がはち切れてしまいそうだ。 「じゃあ、いれるね」 「うん…」  口元を手で覆いながら答えると当然声は篭ってしまった。  それが気に食わなかったのか紘哉はオレのてを口元から引き剥がす。 「い…や、あっ!?」  やめてと言おうとしたけれどその前に快楽が襲ってくる。  さっきまでの数倍の快楽に飲まれそうになる。  きゅうっと紘哉のモノを締め付ける。話さないように。 「は…きつ」  そう言って紘哉も気持ち良さそうな顔をするから、オレは幸せな気持ちが溢れてぎゅっと紘哉を抱き締める。 「好き」 「俺もだよ」  ちゅっと頬にキスをされる。  何てオレは幸せなんだろう、こんなに幸せでいいのかな? 「動いてもいい?」 「うん…いっぱいして欲しい…っ」  そんな大胆なことが言えるのも全部ヒートのせいにしよう、恥ずかしい気持ちを隠しながらそう決意する。 「優しくするつもりだったけど…無理だったらごめん」  そう言って更に奥へ紘哉のモノが侵入してくる。  快楽が襲ってきて、頭がくらくらとするし視界もぼやける。  紘哉のフェロモンも間近に感じるし、幸福感と快楽に溺れそうになる。  紘哉が腰を動かす度にオレは情けなく喘いで、羞恥心なんてすぐに吹っ飛んでしまう。  そうして何度か達した後、紘哉の声が耳元で聞こえた。 「噛んでもいい?」  びくっとその声に、その言葉に心臓が跳ねて一気に理性が戻ってくる。  番になれるんだ、そうやって安心した。 「うん…うん、紘哉に噛んで欲しい」  そう言うと紘哉も安心したように来微笑む。 「ありがとう」  そう言って紘哉はオレの首元に顔を埋める。  紘哉の息が首元にかかって擽ったい。  がぶっと項が噛まれて、その瞬間今まで以上の幸福感と、安心感と、温もりを感じる。  これが番になったってことなんだ、嬉しくてぽろぽろと涙が出る。 「何で泣いてるの」 「泣いてないよ!」  オレが微笑んで言うと紘哉も一緒に微笑んでくれた。
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