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 何分か花屋で花を眺めて、俺たちはまた店を出た。  花を見つめる悠斗の目は輝いていて楽しそうで、俺まで嬉しくなった。  お腹が空いたから俺たちは近くにあった海鮮のお店に入った。  あの喫茶店は帰りにテイクアウトで買っていくことにした。 「何食べる?全部美味しそうで迷うな〜」  メニューを見ながらうーん、と悩む姿が可愛い。  確かにメニューに載っている写真の料理はどれも美味しそうでどれにしようか迷う。  2人でどうしようかと悩んで、結局俺は普通の海鮮丼、悠斗はサーモンがメインの海鮮丼にした。  次どこに行こうかと話をしていると料理も運ばれてきて、早速食べ始める。 「美味い?」 「うん!美味しいよ、1口食べる?」 「いや、大丈夫」  俺が聞くと悠斗はそういって、俺にも美味しいかと聞いてくる。  美味いよ、と答えるとなら良かったなんて笑いながら言った。  悠斗はご飯を美味しそうに食べるから見ているだけで満足になれる。  大したものは作れないけれど俺が作った時も美味しいと言って沢山食べてくれるから嬉しくなる。  悠斗も俺も海鮮丼をぺろっと平らげてしまった。 「紘哉はどこか行きたいお店ある?」 「ある…けど、この辺じゃなくて別の場所に行きたくて。帰りに行ってもいい?」 「勿論。俺はここの近くにあった…」  なんて2人で今からの予定を考える。  正直俺は悠斗にプロポーズすることで頭がいっぱいになったけど、悟られないようにいつものように会話をした。  お店を出た後、悠斗の行きたいと言っていた店に寄って、途中で冷たい、果実入りのドリンクを買って、またあの花屋に戻った。 「何にしようかな〜」  何て目を輝かせながら花を選ぶ悠斗の隣で、俺も花を眺めた。  名前なんてそこまで詳しくないし、綺麗だなあなんて浅い感想を抱いた。 「あ、ドライフラワーも買ってきたいんだけどいいかな?」 「いいよ」 「ほんとに?じゃあ紘哉に選んで欲しいんだ。玄関に飾りたくて」  俺が選んでいいのかと聞くと紘哉がいいの!と言われたから俺はドライフラワーのコーナーに足を向けた。  センスなんてあまり無いけれど、玄関に置くなら何がいいだろう?なんて思いながら商品を眺める。  結局選んだのは紫色の花で、ガラスで挟まれていて自立するものだ。  こういうのがシンプルで結局1番いい気がする。  悠斗のところに戻ると、悠斗も薄いピンクの花と黄色の花が手に握られている。  それらを会計して、そろそろ行こうと次は俺の行きたい場所に向かった。
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