ドキドキの理由【ファーストキス編】

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 だけど私たちは、何回かはデートはしたけど、キスはまだだった。 「楓、帰りにクレープ食べていかない?」 「クレープ……うん、食べたい」    つーくんもキスのことを何も言ってこない。  「ねぇ、つーくん?」  だから私は、つーくんに聞いてみることにした。 「ん?どうした?楓」 「……つーくん、キス……したいと思ってる?」 「えっ!?」  私のそのつーくんは驚いたのか、つーくんは繋いだ手を握りしめたまま、私の顔を見た。 「……私、つーくんとなら……キス、したいと思ってる」    こんなことを言うなんて恥ずかしい。でも私も、つーくんことが好きだから……。  だからつーくんとなら、キスをしたいと思った。私の……ファーストキス。 「……楓」 「つーくんとなら……私、キスされたい」  私がこんなことを言う日が来るなんて思ってもなかった。  でも私は、自分が思ってるよりもずっとつーくんのことが好きなんだって思った。 「楓……俺も、キスしたい」 「うん……」  私のファーストキスは、好きな人としたい。大好きなつーくんと……。 「……楓、こっちに来て」  つーくんは私の手を再び握りしめると、近くにある公園へと歩いていく。 「ここに座って、楓」 「……うん」  つーくんと並んでベンチに座ると、急に緊張してくる。  ドキドキして、胸の鼓動が激しくなっていく。 「つーくん……私、ドキドキしてる」 「俺も……ドキドキしてる」  つーくんと同じ気持ちだと思うと、緊張の反面、嬉しくもなった。
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