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「じゃあ…はづ」
「うん?」
「このあと、デートして」
「ふふっ…デート?」
「そういう経緯で知った店だけど…よかったら案内する」
「その部分は忘れる技術で大丈夫だよ」
「あ…」
「その程度、わかっていても特に問題はないけど?」
「どの程度は問題?」
「うーん…毎年クリスマスに行ってた、同じ店に連れて行かれるとか?」
「ないな」
「誰かが愛用していた物をプレゼントされるとか?」
「ないな。あ…妹の?」
「あれは含まないでしょ?むしろ、使っていいっていうオススメ商品ですごく嬉しい」
「そう」
「あまり気にしないで」
「うん」
「嫌なら嫌って言うから」
「ありがとう、はづ。ちゃんと話せて良かった」
「うん」
「はづの最寄り駅になるところだよ?行こうか」
「そうなの?」
はづがシートベルトを締めるのを見てから車を動かす。
「駅の反対側かな。ハロのオーナーは俺が来年から一緒に働く人のパートナーさんだ。偶然いろいろ繋がってる」
「すごいね。にーさまから繋がって、だいさんのお仕事からも繋がって」
「はづがいて完成するパズルかもしれないな」
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