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「それにはづがフレッシュな酸素を俺に届けてくれるから呼吸が楽なんだ」
「その告白が最高」
「うん?酸素?」
「そうじゃなくって…私が葉っぱを伸ばすのもいいけど、好きで付き合うんだもの、だいさんにも私といていいことがなければダメ。だから、だいさんの呼吸が楽なんだっていう告白が最高。私もだいさんが好き。よろしくお願いします」
「ぁぁああああぁぁぁ…そういうはづの言葉が好きなんだって、俺」
俺がそう言うのを聞きながらシートベルトを外したはづはドアに手を掛けた。
「感動中申し訳ないけど喉が渇いたから行こう。干からびる」
「さっそく葉っぱが枯れるのはご免だな。行こう」
手を繋ぎ店内へ入るが、どこのカフェも満席のようだ。自販機で飲み物を買ってコクコクと喉を鳴らしたはづが
「だいさんのも入れる?」
俺が半分ほど飲んだボトルを指さし、自分のかごバッグを開けた。
「ありがとう。それより重い物をまかせろ」
「うん」
「いい心掛けよのぅ、って言ってくれないのか?」
「そんなワンパターンな人間じゃつまんないでしょ?」
「グサッ…俺はワンパターンでつまんないということか…」
「たまにそういう面倒くさい返しが面白いね、だいさん」
「ワンパターンでつまんなくて面倒くさって…俺いいとこなしだ」
「そうして私を笑わせてくれるのがいいところでしょ?」
そう言ったはづが満面の笑みを俺に向けるので、思わず両手でその頭を撫でた。
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