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帰ってからの電話もたった10分くらいで、これまでの電話と変わらないものだったが、気分は全く違っていた。今までぼんやりとしていた、はづのことが好きだという実感がはっきりとあるから。 翌朝も、会えばハグから始まるデートに浮かれるというよりは落ち着きを感じる。周りから見れば‘日本人同士だよな?’と二度見されるような気もしたが、軽いハグくらいでは周りを不快にはしないだろう。 「だいさん、お洒落だ。すごくカッコいい」 「今日もTシャツとパンツだけど?」 「モノクロカラーのフォトプリントTシャツ。個性的だけどシックだよね。パンツの小さなロールアップとそれにレザーシューズを合わせるのが何とも痺れる魅力だぁ。足元をあえてクラシカルに外して定番のモノトーンスタイルをおっしゃれに格上げ…さすが大人の男」 「何か買って欲しいのか?いいぞ」 「あー照れた」 「今日も何気にモノトーンが揃いだな」 「以心伝心?」 はづの白黒ボーダーTシャツはフレンチスリーブでゆったりとしたホワイトのワイドパンツを合わせている。 「買う買わないに関係なく、全体を見たい」 「そのつもりだ」 今日も顔を見ただけで嬉しくて楽しい。
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