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「これ、なに?」
「あ…ゆづと話してて忘れてた。お土産」
「パン?出していい?出すよ?」
「ゆづの土産だけどな」
「お姉ちゃんが重いもの持たなくていいようにね」
さっさと食パン2本をテーブルに出したはづの隣で
「いい香りだね」
ゆづが笑っているからいいのだろう。
「こっちは何か入ってるね、お姉ちゃん。1本まるごとじゃ分かりにくいけど…」
「くるみとレーズン」
「百々さん、ありがとうございます。いつもお土産のセンスがいい」
「もうお昼になるから食べちゃう?お姉ちゃん、お昼どうするつもりだったの?」
「冷やしうどんで良かったら、百々さんも葉月も食べて。その食パンを追加で皆でいただいてもいいし」
「食べるよね、だいさん?」
「ああ。ゆづ、遠慮なくいただいて行く」
「どうぞ。ちょっと待ってね」
「夕月、手伝う。葉月、洗面所と寝室に椅子があるから取ってきて」
「はぁい、じゃあ、だいさんは洗面所の椅子ね」
俺とはづが椅子を持って来ると
「テーブル伸ばせるから…だいさん、ここ持ってて」
はづがダイニングテーブルの下を覗き込んでセットするのを手伝う。
「ありがとう」
「お姉ちゃん、大丈夫。お腹がへって急かしてるだけだから」
「わぁ、大変。急かされてる…でも、もう完成だよ」
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