ⅩⅠ

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「おお、ここが噂の玄関収納。私の荷物ばかりでごめんなさいとありがとう」 「どういたしまして」 「結構広いね。すごい」 「この収納に繋がっているから玄関は広く見えるな。どうぞ、上がって」 「お邪魔しまぁす。にーさまも知らないところに潜入」 「ははっ、いつも久世っていう友人の店で集まることが多いからな」 リビングへ入りエアコンを付けると 「あっついけど、ハグだけさせて」 そう言いはづの腕を引く。そっと抱きしめポンと背中を叩いて 「いらっしゃい、はづ」 「いらっしゃいました~あっついけど、ハグだね」 「はづはチビッ子だけど女の子の魅力があるな」 「うん?どういうこと?」 「今日4人で話してた時と、はづの帰って来る前にゆづと話してた時と合わせてそう思った。ゆづの方が姉ちゃんだけど、俺からすると可愛い妹っぽいんだよ。はづはチビッ子だけど、話してる言葉や表情にぐんぐんと惹かれる魅力がある。俺、はづの勢いが大好きだわ」 そう言うと 「あっつい上に体温上がりそうだ…恥ずかしくて…嬉しい…ありがと」 はづが俺にぎゅうぎゅうとしがみついた。
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