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「他の美容室との差別化を図るためには、ミオンプリが企業としてしっかり機能している会社だと印象付けることが大切です。そして今がその時、です」 竹原くんの動画配信が終わればホームページ訪問者が減るだろうから発表するのは‘今’だ。もちろんホームページ訪問者が減らない次の手を考えていくのだが。 「わかりました。うん…そうですね。社会貢献活動は今や企業には欠かせない。ありがとうございます、百々さん」 何やらすっきりした顔の社長がパソコンに向かったので 「向井さん、社長のコメント確認してからホームページへお願いします」 と指示をして3階へ戻る。そしてカレンダーとにらみ合いながら頭をフル回転させる。竹原くんのチャレンジが予定通り終了するなら、ゴールデンウィーク直後でちょうど4ヶ月。あと6週間…ちょっとリサーチ期間だな。 ここまで指示したことをサポートしながら、俺は静止する期間を設けると決めて定時でビルを出た。雑貨店というものをいくつか巡る必要があるかと思い、手近なところで駅前に何か無いかと考えて改札に入らずスマホで検索する。 「あ…お疲れ様です」 「…お疲れ様…です」 「あの、お帰りのところ申し訳ありませんがひとつ教えて頂いていいですか?」 「…はい?」 「この辺り、またはここから行きやすい雑貨店というのに心当たりはありませんか?」 「雑貨店?」 俺の質問が相当意外だったのだろう。河北さんはこれまで聞いた中で一番大きな声で聞き直した。
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