第一章
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オフィスビルから歩き出してほどなく、雨がちょっとだけ強くなった。梅雨時の雨は特に変わりやすいから、あまりこれ以上強まらないといいのだが。 いろんな色に模様の傘を道行く人らがさして歩いて、売店の軒下で傘がなくて雨宿りをする人。雨の日でしか見れない光景に俺は楽しみながら駅へと向かって歩き続ける。 雨粒が傘に地面に当たるたびに聴こえる心地よい雨音に酔いしれながら、小さな寂れた公園の前を通りかかった。
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