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さて、続いて紹介するのはこれっ! 立体農法だ。床のみならず、壁面、天井に畑を耕すことで、狭い場所でも野菜がたくさん手に入るという仕組みなんだが。
「船長? ここ、ハチが多くないですか?」
いいところに気がついたねカメラマン。このモフモフした毛をしたのはミツバチだよ。
「ミツバチ?」
そう、ニホンミツバチという奴で、巣を荒らさない限りは基本的にジェントルなんだ。とはいえハチは全員メスだから、ジェントルというよりレディといったほうが適切かな。
「船長? 船長! その説明は良いですから、レンズにたかって来るハチをどかして下さいよ!」
大丈夫だよ。スズメバチみたいに獰猛ではないから...いったあっ! 刺されたっ! 刺されたっ!
「無闇にハチをつつくからですよ」
痛い! でも大丈夫っ! 僕はアナフェラキシーの注射はちゃんとうってるからね。この通り!
「船長、カメラの前だとそうやってカッコつけるんだ」
折角カメラ回ってるんだから、このくらいさせてくれよ。説明がまだだね。立体農法と併合して宇宙船ではハチを養蜂している。作物の受粉を手伝ってくれているから、いちごやブルーベリーの収穫がたくさん出来る。
「肥料や水はどうやってるのか視聴者から質問があると思いますが」
そうだね、宇宙船の中では畑の肥料や水の補給が難しい。なかなか手に入りにくいんだ。そこで廃棄物、というかゴミと混ぜ合わせて肥料を作り、水は宇宙船の中で作ったものをポリマーに溜めている。こうすることで肥料や水を賄えるんだ。
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