電気ウナギ空をとぶっ!

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なんてことだ。また地球に戻らなければならないのかっ! 「船長、カメラ回ってるからって、カメラ目線で変顔しないで下さいね。て地球には戻らないつもりですか?」 まあね、県産の牛や豚を宇宙で飼育出来るか試してくれとか、特定外来生物を宇宙船で調理してくれとか、毒生物の毒をぬく研究をしてくれとか、色々無理難題を科学者たちから突き付けられるのが嫌なんだ。あ、今のカットね。 「ダメです、流します」 意地悪っ! あのねうちは新型ウイルスのワクチン株採取するだけでも、すんごい苦労してるんだよ。 「ごめんごめんごめんごめんっ! 私、タマゴドロボーじゃないよおっ! ワクチン作ってるのっ!」 あー、ごめん、今その担当者が走って来たね彼女はサラメンコ医師。生放送ってほんと何がおこるかわからないけど、ワクチンの精製ほか船内の医療を担当している。今ちょうどダチョウがタマゴ産んだんだろう。 「ダチョウがいるんですか?」 まあね。タマゴをとられたんで気が立ってるんだろう。家族の顔を認識出来ない残念スペックだが、サラメンコには猛烈にキレる。 「当たり前でしょう、タマゴとられたんだから。いてっ! いたたっ! 何か私だけどついて来るんですか?」 たぶん、懐いたんだろう。 「や、絶対嘘だろ! 早く何とかして下さいよ!」
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