◆00. prologue【義章視点】

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 速攻ネットニュースにしている暇な記者もいるしSNSでトレンドに入っている。一位でないのがせめてもの救いだ。――まったく。  いい迷惑だ。これで、おれの仕事にも、支障が出まくるに違いない。ああ。メールを開くのが怖い。契約している事務所には、しばらく活動を自粛すべきですね、なんて、年下の事務員なんかに言われやがった。クソが。  適当にカップラーメンなんかを食っているとおまえは真心(まこ)と一緒に帰ってきた。いったいどんな言葉をかけてやるのが正解か。このときのおれには、考える余裕すらなかった。ただ、ドラマの予定もないくせにパソコンで次の作品を叩き打ち込んでいた。  *
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