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デジタル遺産 後日談
罪人の家族たちに出会った二人の鬼は動揺していた。
男の鬼こと響、女の鬼で彼の部下である舞は妹の一言にぎょっとしたのだ。
姉の地獄の様子について予想していたが、見事にぴったりだったから。
「なんとなくわかるものなのかしら。家族だからこそ、想像できるのね」
「だろうなあ。人間って時々はすごいことを考えるから」
飼育ケースに閉じ込められた罪人を目にしながら二人は語る。
かつて病弱な人間だった罪人は恐ろしいモンスターとなっていた。
モザイク処理が必要だと思うくらい、ぐちゃぐちゃになっている。
眼とか鼻とかがつぶされて何がどうなっているのかわからない状態だが、唯一認識でいるのは口だけだ。
口だけがはっきりとしているぐちゃぐちゃなモンスターは何やら喚いているが、言葉すら失っているため何を言っているのかわからない。
なぜ罪人が化け物になったのかは呪いが原因だ。
罪人は地獄に送られた瞬間、いきなり姿が今のように変貌した。
その原因を調べるため、罪人を調べると次々と誹謗中傷していた事実が判明。
閻魔様が持っている水晶で罪人の被害者を調べてみると、呪いをかけていたことがわかった。
縁切り神社、簡単な呪いの方法、生霊を飛ばしたりとあらゆる方向から罪人は呪いをかけられる。
罪人に対する呪いは生きている間はゆっくりと進行していたが、地獄にたどり着いた瞬間に一気に進んだそうだ。
そういう経緯からあの罪人は恐ろしい姿に変えてしまった。
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