名探偵江戸川一の事件簿

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「まぁまぁ、とりあえず、1人ずつ話を聞いてみましょう」  ランランは相変わらずマイペースに村人を呼んだ。  「村人A」の呼称が似合いそうな村人が前に出てくる。 「おれはスーズキ! おれこそ魔王にふさわしい! なにせ1晩で牛1頭を食べ尽くして大食いの魔王という異名を授かったのだからな!」 「ただの大食いな村人だろうが!」 「何言っているんですかハジメさん、大食いは食糧難の敵ですよ! つまり、有力な魔王候補です!」 「そういう問題なのか!?」  ハジメは叫ばずにはいられなかった。 「それでは次の方、どうぞ!」  ランランが呼んだ次に来たのもどう見ても......(以下略)。 「あっしはカワムーラ! 落とし穴掘り続けて落とし穴魔王と言われた者だ!」 「なんで落とし穴掘ってんだよ!」 「なんて......恐ろしい......これまた有力な魔王候補ですね」 「だからっ......あー、突っこむのも疲れた!」  その後も虫取り魔王とかゴロゴロ魔王とか裸踊り魔王とか来たが、本物の魔王は誰か全くわからなかった。
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