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学園に到着して高等部の門をくぐると、すでにたくさんの新入生やその保護者が集まっていた。
正面の掲示板の前には人だかりができている。
「橘く〜ん!」
掲示板の方から見慣れた顔が歩いてくる。
「僕たちA組でまた同じクラスだったよ!」
「へぇ」
「何でそんなに興味無さそうなの...。
あれ、もしかしてこちらが噂のお世話係さん!?」
僕の隣に立つイチカに気づくとキラキラした目でツジは言った。
「僕、辻村真之と言います!
橘くんとは中学でも同じクラスで一番の仲良しなんだ!よろしくね!」
「知貴様の御側仕えをしております、鈴野一花と申します。
辻村様、宜しくお願い致します。」
イチカは恭しく頭を下げる。
「同級生なんだからそんな畏まった態度やめてよぉ。
とにかくよろしくね!イチカちゃん!」
お前はちょっと馴れ馴れし過ぎないか...
「はい、よろしくお願いします」
そう言って微笑みかけるイチカにツジは見惚れている...
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