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麻の葉
解毒作用がある。
よく使えば身体に上手く作用して、医学的に、正しく使えば、良い薬になる。
しかし、昨今ソレは悪い意味で広まっている。
麻の葉は、私にとっては、無縁なものだ。
彼氏がそう言う事に詳しかった。
sexの終わりに良く、そう言う話をゲヒた声で、さんざめく様に話している。
身振り手振りが大袈裟で、大仰だ。
彼氏が家に来て、sexをする時、いつも彼は、それを一息吸ってから、性行為に及ぶ。
良い加減にしてよ、サヤカは、そう言って、事の成り行きが、無事に済むワケがない、只では済まないと、気が気で居られず、悠長に構えていられない、焦燥を抱えている。
性行為というものが例え、どんなに時代が過ぎ去り様とも、女性を損なう愚劣なモノで有ることに、ワタシは何の疑問も抱かない。
性行為ーソレは、オトコの歪んだ憎悪だし、そう言う行為が、私のこの純粋な気持ちを、押し殺すなら、そんな彼とは縁を切りたかった。
辞めて…
彼は、歪んでいた。
私の身体は、軋み、歪み、痛みとなって、身体が、やがて、解離していく。
私はナンダッタノ?
捨て去られ様としているその自尊心が、私の事を考えてくれない彼に愛想を尽かして、数ヶ月続いた、不気味だったその日々は終わった。
その後、その彼は別の、性的虐待で、重い精神病を患ったオンナと、ヤッて、その後、一切の音沙汰は無い。
どうなったのか、そう言うオンナとすると、どうなるのか、ワタシは、よく知っている。
どれだけ、オンナ達を損なえば、気が済むンダロウ…
薄れゆく意識の中、サヤカは、ただ、深い眠りに落ち込んでいく。
"良い加減にして…"
ざわついている夜に、耳を塞いだ。
"この世界が悪いんだ"
そう、私は産まれたことを呪った。
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