ホワイトムスクの午前三時

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「大丈夫ですか…。今晩は泊まって行かれますか」 と私はコーヒーを飲んだ。 「泊まります…。先生と一緒に寝ます」 私はコーヒーを吹き出す寸前で耐えた。 「だって彼氏じゃないですか…。一緒に寝るくらい当たり前じゃないですか…」 そう言うとまたテーブルに伏せる。 会場を出るまでしっかりしていた上杉さんは、車に乗ると一気に酔いが回った様だった。 それなりに気も張っていたのだろう。 こんなに酔っている上杉さんを見たのは初めてだった。 私は息を吐くと、伏せる上杉さんを見て微笑み、コーヒーを飲み干した。 そしてさっきハンガーに掛けた上着を取り、上杉さんに羽織らせる。 「お風呂、お湯張って来ますね」 そう言うと私はバスルームへと向かった。 バスタブの掃除をしてお湯張りのボタンを押す。 今日はゆっくりとお湯に浸かりたい。 そんな気分だった。 私がそうであるのだから、上杉さんはもっと疲れている筈だった。
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