NEWグッド・ジョブ媚薬5部 ドライアイスプロジェクト

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~~~~~ 検査キットの色が青に変わった時、 樫村は清水を睨みつけた。 「覚せい剤取締法違反の現行犯で逮捕だな、清水さん。  我々はこんな事であんたを逮捕するつもりはない、  本部でゆっくり聞かせてもらうよ」 樫村は清水に手錠をかけマンションから 警察庁へ移送した。 ~~~~~ ニューヨークの千沙子の電話が鳴った。 「もしもし」 千沙子が言うと和美から静かに話した 「中村です、亮さんが大変な事になりました」 「どうしたんですか?」 千沙子の心臓の鼓動が早くなった 「アメリカ軍に身柄を拘束されて アメリカに連れて行かれました」 「亮はいったい何をしたんですか?」 和美は美佐江と千沙子の身代わりの 誘拐から始まったテロ事件の話をした 「それで爆弾の爆発を止めたんですが、 それがアメリカ軍の秘密兵器だったそうです」 「それって言いがかりじゃない」 千沙子は怒りを露わにした。 「それで亮はどこに行ったんですか?」 「ニュージャージー州フォートベルヴォアール アメリカ陸軍基地だそうです」 「わかりました、ありがとう和美さん。  亮が保釈された時の為にこっちに待機するわ」 美喜はブルーノ・ジャックマンに電話を掛けた。 「ジャックマンさん、美喜です」 「やあ、美喜さん久しぶりだね。どうした?」 「亮がアメリカ軍に身柄を 連行されてしまったんです」 「なんだって!理由は!」 「それが・・・」 美喜は事の経緯を話した。 「わかった、フォートベルヴォアールは 情報保安指令部があるので  亮に情報漏えいの可能性があるか どうかを取り調べるんだろう。  私の元部下や弟子たちがあそこに いるので情報を取ってみよう。  それからスチュアート上院議員にも伝えておく」 「ありがとうございます」 「美喜さん、EMP爆弾は国家機密なので 他には話さないように」 「承知しています」 「そうですね、最初に私に話して くれたのは賢明な判断だった」 美喜は電話を切ると手を握りしめた。 ~~~~~~ 「ロビン、亮が目を覚ましたそうだ」 クリスがロビンに電話を掛けた。 「無事なんだな」 「ああ、しかしすぐに取り調べが始まる」 「うん、おやじの弁護事務所に連絡を 取ってすぐに身柄開放の手続きを取る」 「わかった、僕も尋問に立ち会うので 結果を報告する」 「頼む、亮を守ってくれ」 「わかっているロビン、任せておけ」 情報保安司令部の会議室に呼ばれた 亮は制服を着た六人の軍人と クリスの前に座らされた。 「具合はどうかね?」 真ん中に座った男が亮に聞いた。 「はい、救助と救命処置に感謝します」 亮の丁寧なあいさつに恐縮した男がきいた。 「私はトニー・ハンクスです。まず名前を」 「團亮、日本人です。 日本で会社を経営しています」 「それが、どうしてEMP爆弾に遭遇した」 亮はトニーの質問の答え、 自分の姉の身代わりを誘拐その黒幕のテロリスト ジャック・モーガン、その誘拐犯が 使っていたボートにEMP爆弾が セットしたあったことを伝えた。 「なるほど、それでEMP爆弾を どうやって解除しましたか?」 トニーが亮に聞くと亮はクリスの顔をチラッと見て 「10分前に爆弾の中のモーターが動き出したので、そこに  ボートのエンジンから電気を持ってきて爆弾のモーターに  過電流を掛けてモーターを破壊しました。 そして船を沈め海中で爆発させました」 「うーん」 トニーはクリスの顔を見て 「クリス、團の対処法はよかったのか?」 「はい、我々がもし爆弾の処理をするのならば 爆発を防ぐ処理をしているうちに タイムオーバーでした、それを内部から 破壊するなんて考えも及びません、 しかも被害を最小限にするために船を沈めるとは・・・」 クリスは首を横に振った。 「團、どうして過電流を思いついたんだ?」 クリスが亮に聞いた。 「はい、中に入っていたコンデンサーや 基盤が秋葉原で売っているような 手作りの安物だったので、 過電流で破壊できると思いました」 「なるほど」 クリスは大笑いをしそうになったが それをあわてて口を塞いで止めた。 「と言う事はやはり」 トニーは周りを見渡し互いにうなずいていると 「おそらく、設計図が盗まれて 作られたものですね。そして日本で  EPM爆弾の爆破で成功して闇のマーケットで 世界中のテロリストに売るつもりだったのでしょう」 亮は思いついた事を思わず言ってしまった。 クリスは亮の方を見えて顔をしかめ口だけが 「NO、NO」と言っていた。 「そこまで、我々の裏の話を知ってしまっては 黙ってここから出せませんね」 トニーは冷たく答えた。 「あっ、空白の19分の秘密がわかった」 亮が突然日本語で言った。 「大至急、日本の警察庁原美咲警視に 連絡をしてください、  犯人は空白の19分間に部品を受け取ったんだ」 亮は立ち上がって英語で言った。 「何言っているんだ、團!」 トニーが亮の言っている意味が分からないでいた。 「誰か電話を貸してください、早くしないと犯人の アジトがわからなくなってしまう」 暴れだす亮を入り口にいた兵士が抑えた。 そこに一人の若い男が入って来てトニーに敬礼をした。 「少佐、今連絡が入っています」 「どこからだ?」 男がそれを言おうとした時 もう一人の軍服の男が入ってきた。 「少佐、すぐに尋問は中止だ!」 男が怒ったように言った。 「司令官」 全員が男を見て立ち会った。 「今、国防総省に日本外務省、 中国外務省、ハイド弁護士事務所 、CIAそして上院議員からも早急に團亮の 身柄を解くように言ってきている。 このままだと国際問題になるぞ」 「CIAと上院議員しかし爆発の時の情報を 聞かなくてはいけないので」 トニーは言い訳をすると 「それなら、こんな犯人扱いのような場所ではなく  情報提供者としてお迎えしろ」 「はっ」 全員が敬礼をすると 「ミスター團、すみませんでした。私はここの 司令官カーク・イングランドです」 カークは亮に握手を求めた。 「はい、覚えている限りの事をお伝えします」 「よろしく」 カークは部屋を出て行くまで全員が敬礼をしていた。 「電話を貸してください」 様子が変わった周りに亮が言うと すぐにクリスが電話を出した。 「ありがとうございます」 亮とクリスは目を見合って笑った。 「もしもし、美咲さん」 亮から美咲の元に電話がかかってきた。 「亮!無事なの?」 「はい、それで犯人たちは自供しましたか?」 「ううん、船の四人とマリーナにいた 二人とも完全黙秘よ」 「そうですか、姉たちを誘拐してから 品川まで出るまでの空白の19分がわかりました」 「なに、なんなの?」 「奴らのアジトがその途中にあるんです。 早急に調べてください」 「了解、それとマーメードⅢ号の持ち主、 清水大作は麻薬取締法違反で逮捕して  取り調べをしているわ」 「麻薬ですか?」
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