10人が本棚に入れています
本棚に追加
幼少期 3
私は脱水症状になり、救急車で病院に運ばれた。
なぜ悦子は、水を飲ませてくれなかったのか?
理由は
「トイレに行きたがるから。トイレの世話をするのが面倒くさい」
というもの。
悦子らしい、自分本位な言い分だ。
しかも、脱水症状を起こした私に対して、悦子は
「そんなに逼迫してたなら、そう言えばいいのに。そうしたら、もちろん水を与えていたわよ。泣かれたってこっちは分かんないんだからさ。ちゃんと言葉で言ってもらわないと」
とまで言ってのけた。
私の様態が回復すると、悦子は、救急車を呼ぶなどという面倒を起こしたことについて、言語、表情、態度、すべてを使って私を責めた。
「分かってるんだろうな? 二度とこんな面倒を起こすな」
というわけだ。
この頃、私は、まだ三歳にもなっていなかった。
最初のコメントを投稿しよう!