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18:融解
強すぎる快楽に身体が小刻みに震えて、わけも分からず祐介にしがみつく。
華奢に見えた背中は意外と広くて、しっかりしている。
やっぱり男なんだ、と今更ながら実感したけど、今はそれどころじゃない。
「ぁ、も、触ってい……っ? イきた、い……ッ」
「いいですよ、っ」
兄ちゃんもそろそろヤバいのか、艶っぽい顔をしている。
やっとの思いで承諾を得た俺は、右手で自身をおそるおそる握り込んだ。
待ち望んでいたはずだった。
なのに、手に全然力が入らなくて、無情にも、指先は先走りにまみれたそこを弱く滑るだけ。
もどかしくて、恥を忍んで、俺は両手を使ってモノを扱き上げた。
「あっ、ぁあ……っん、ひぁ!」
揺さぶられながら、痛いくらいに自身を擦り上げる。
尿道口にぐりぐりと親指の腹を押し付けて、睾丸まで左手で揉み込んだ。
徐々に気持ちが高ぶって、絶頂へと駆け上がっていく。
「あ、だめぇ……ッあぅ、んっ!」
「っ、そんなに、締め付けないで下さい」
律動の激しさが増す。
ぐちゅぐちゅと響く音の間隔が徐々に狭まって、兄ちゃんの余裕のなさが伝わってきた。
足を担がれて、最奥を穿つ。
男のフェロモンたっぷりの色気のある表情で俺に覆い被さってきた兄ちゃんは、べろりと首筋を舐め上げた。
「っあ、ぅああ……ッも、イっちゃ……っ!」
ちゅぷりと耳まで舌が這って、熱く柔らかいそれにぞくぞくっと背骨から脳髄にまで痺れる感覚。
善すぎてつらいのに、自身を扱く手は更に速くなる。
足の先がきゅう、と丸まって、それとは逆に背中が仰け反った。
「……イって下さい、達也さん」
「やぁ、ひ、ぁ、あっ、ぁあ……ッ!」
後頭部を枕に擦り付けながら、じゅくじゅく音がするくらい俺はモノを痛いほどに握って扱き上げた。
下腹部がひくひくと切なく震える。
……限界が、近い。
「ぁ、ぁ……っゆ、すけ、ゆうすけ……ッイ、く……っひぅ、ぁああ゙……──!」
「……っ!」
びくんっ、と大きく身体が跳ねた瞬間、自身から沸き上がってくるみたいに、びゅるっと勢いよく白濁が迸った。
それは祐介の頬を汚して、俺の肩にまで飛び散る。
……もう頭んなか、真っ白。
「……っはあ、は……」
息が荒い。
妙に腹が温かいと思ったら、兄ちゃんは俺の腹の上に射精していた。
……俺で、イけたんだ……。
腹筋や、へその窪みに精液が伝うのをぼんやりと眺める。
日に焼けた肌に白濁はミスマッチなはずなのに、その生々しさが余計に艶かしく思えて、俺は自分の身体から目を逸らした。
「さすがに中出しはだめだと思ったので……、すみません」
「……いや、大丈夫……って、うわ」
苦笑する祐介を見上げると、やつの頬には俺のがべったりとついていた。
綺麗な顔を汚ないもんで汚してしまった……。
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