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浪江焼きそばと向日葵
皆さんはご存知だろうか。
そして、覚えているだろうか。
11年前のあの原発事故を―――
嘗てぼくが保育園の年長さんだった頃、
東日本大震災。
2011年
3月11日
14時46分18.1秒
に発生した東北地方太平洋沖地震による災害、
そして
およびこれに伴う福島第一原子力発電所事故に拠る災害。
そして、11年経った今でも未だに復興は進んでおらず、一部区域は帰宅困難区域が続いている。加えて、とある海沿いに立つ小学校の児童と先生を含む近隣の住民の避難者達が避難した高台、尚現在では避難が遅れ惜しくも帰らぬ人となってしまった方々の名前が掘られた石のある場所の直ぐ側の時計には、当時の震災が起きたときの時刻から針は微動だにしていない。
*
スタバに行き、無事金欠になったとある女子高生は語る。
「ねぇ、千尋。ぼく浪江焼きそば食べたい」
「浪江焼きそば?
...もしかして、最近特集記事で出てたうどんみたいに麺が太い焼きそばのこと?」
「そうそう!!
あれ福島の道の駅で食べれるんだって!!麺がもちもちしてて、具材もたくさん入ってて焼きそばなのにうどんみたいな独特の焼きそば感がさいっっっっっっっっこう!!に美味しいらしいの!!!!」
‘’ 因みに私は食いしん坊なんかじゃないです。
けど食べたいんだもの!!(今日も元気に大きな声) ‘’
当の本人はこう供述しているが、実際の所は本人の言っている内容とは反比例して食欲旺盛ゾンビ女子高生である。
「...でも最近金欠気味だから、ネットで注文することもありじゃない?」
‘’ やべ、それは思いつかなかったですテヘペロ ‘’
心のなかで金欠ゾンビJKこと、凪は焦りを笑顔で隠しながらヘビメタのように頷く。
「やっぱ凪もスタバに行って金欠になったのね...」
ちなみに凪、と呼ばれたショートカットの少女(仮)は加湿器のような音を口から出しながら荒ぶりだしたんだとか。
相当金欠だったんだろうな。
...以上、凪の隣の席の加藤より、
【休み時間のスクープ ―凪氏、スタバで散財か―】 でした。
*
無事ネット通販で浪江焼きそばを頼み、数週間後の商品が届いた後の出来事である。因みに今私は、朝から凪の家に来ています。言うて現在地獄は12時過ぎだけどね!!
え??何で来ているんだよって???
朝から凪の手料理を食べに来たんだよこれが友情特権ってやつだぜ!!!!
(彼女の脳内には今 ‘’HOT LIMIT‘’ が流れています。)
あ、因みに凪と私の家の距離は30秒程なので、朝に弱い私にも優しい...やさしい世界...やさいせいかつ...()
「それではそれでは!!皆さんお待ちかねの浪江焼きそばを作りたいと思います!!」
「やったーーーーー!!!!!!
あとどれ位でできる??」
「いや未だ作ってないしッッッッッッッ」
「スイまッッッッッッッッッッs」
はい、おふざけはここまでにしまして。
凪が作り終わるまで、凪が怪我しないように超近距離セコムをしながらも凪の才能についてでも語ろうかいなね。(80代主婦)(急)
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