夫婦での東京行きは、リベンジの仕上げ

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 「こちらこそ、はじめまして。  二人から君のことは聞いてるし、商品は北海道でも好調なんだ。次のアイディアを楽しみにしてるよ」  宏夢の言葉に、正悟が照れたような笑みを浮かべた。  実直そうで、その笑みだけで好感を持てる。   彼の横には、宏夢より十歳近く若いと思われる女性が立っていた。美里よりも美人な女性で、長い髪を後ろで(しば)っている。  真面目そうで、仕事もできそうな雰囲気だ。仕事に厳しいと評判の一美が気に入るのも分かる。  遊ぶタイプには見えないから、想像したとおりの性格らしい。  この女性と付き合いながら、並行して別の女……宏夢には理解不能だ。  「はじめまして。  お二人のことは三谷(みたに)副部長からよく聞いてましたから、お会いできて嬉しいです」  浮かべた笑みは可愛らしく、正悟が好きになった理由の一つだろう。
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