最初のリベンジは、社員食堂での婚約発表

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 =美里は北海道で幸せになるから、東京にはもう帰らないって、みんなが聞いてる場所で言ってほしいんです。  会議の休憩の時、社食で一緒にランチにしませんか?  大竹くん、結婚してからも社食通いしてるんです。  奥さんが作るわけないですし、家政婦さんの作る弁当が口に会わないそうで、社食がいいって=  耀士(ようじ)の妻に合わせた食事らしい。  母子家庭だった宏夢には、どんな食事か想像できないが、ナイフとフォークを使っているイメージが湧いた。  そんな食事を毎回していたら……ナイフを放り投げそうだ。  美里は料理が相当上手い。あの食事を知るなら、未練が残るのは分からなくもないが、捨てたのは自分だろうがとも思う。  でも、いまだに自分に未練があるはずと、妄想しているらしい元カレに報復するのは悪くない。  さすがに本社内で、おまえの嘘のせいで、僕は大恥をかいたんだぞ!と胸倉を(つか)んだら……宏夢の気分は晴れるだろうが、美里に相当な迷惑を掛けるのも事実。  悔しいが、社会生活では理不尽に直面するものだ。
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