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第一章 全ての始まり
「…あのっ、!?これ、落としましたよ?」
前を歩く少女に声をかける
「…あ、ありがとうございます」
おどおどとした感じで彼女がハンカチを受け取る
「私の子に何か?」
後ろから強い威圧を感じる、いや声からも圧を感じる
体が震える、背後に立たれたことに気付かないほど気配がしなかった
「私のハンカチを拾ってくれたんだ」
少女が後ろの男に言う
「怖がらせてしまったようだね、わざわざありがとう」
男が少し頭を下げる、その声にはさっきのような強い威圧感はなかった
「いいえ大丈夫ですよ」
精一杯の笑顔を作りその場を去った、引き攣っていないといいのだが…
「ねえ、提督。あの子、すごく寂しそう…昔の提督みたいに」
「そうか…妖精さん、さっきの男の子について調べて欲しいんだ、妖精用おやつでどうかい?」
男の近くから2人の妖精さんが現れる
「わかりました!」
そう言い妖精さん達は男の子の後を飛んで行った
これがこの男の子が激動の世界を歩く第一歩となる
しかしそれを知ることになるのはまだまだ先の話
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