我が家の猫ちゃん

1/1
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/1ページ
私の実家は、 北海道の田舎街 広い大地にある一軒家 景色が、とても綺麗だー 青い空と果てしなく続く緑の大地 まわりには、何一つない(笑) これが、いいのさ 今日も、皆元気だー ゆっくりと時間が経過していく 皆が、ゆっくり行動する 慌てず、焦らず、ゆっくりと その中で、こいつだけは、違う。 一人世話しなく動く ひな(猫) ひな(猫)が、今日もすっ飛んできた 私の足元にからんできた。 と思ったら、背中に、 あがってきた。 顔をすりすり 可愛いぜ、ひな(猫) ひなのおかげで、親達も、元気いっぱだ。 ひな(猫)は、この家のムードメーカーだ。 今日は、親の結婚記念日 皆で、実家に来ていた。 いつものように和気あいあいの家族 平凡な日常 それが、幸せと思う私達 そんな、田舎街で、親父が、怪我をした。 バイクで田んぼに落ちたと言う たいした大事には、 ならなかったのが、幸いだった。 しかし、 続く時は、どうしてこうも、続くのか? 今度は、母親が、隣の叔父さんの車と ぶつかったと言う。 こちらは、全治半年 兄達と、私は、今後を話す為に 実家へ、集合した。 病院の手続き 親父の介護 色々話し合っていた。 ふと、いつも元気なひな(猫)が ふらふらと歩いているのを見かけた。 いつも元気なひな(猫)が、 今日は、おとなしい 暑くて、バテていたのかと思い ひな(猫)を呼んだ また、すっ飛んできた。 あれ?気のせいかな 皆が、かまってくれないから、 演技していたのか。 と、ひな(猫)を撫でながら笑った。 本当は、とても ひな(猫)は、調子が悪かったみたいだ。 後日、弟は、病院へつれていった ひな(猫)は、癌だった。 もう、長く生きられないと言われたという。 私は、とてもショックだった。 いつも、家に帰ると元気に迎えてくれた。 ひな(猫)が、死んでしまう。 私は、後日、実家へ帰った。 いつも、すっ飛んでくる ひな(猫)が、いない ベッドで、横たわっている ひな(猫)が、私をじっと見ている。 ひな(猫)を見ていると 涙が、ポロポロとながれてきた。 そっと、頭を撫でていると ひな(猫)がありがとうと言った 私は、ひな(猫)と一日中お話した。 次の日、弟も、お話したと言う。 家族皆で、毎日ひな(猫)に話しかけた。 そんな、ある日 母親の怪我で、病院へ近い街へ 親達の引っ越しが決まった。 兄達は、この機会に、要らないものは、 捨ててしまおうと片付けを始めた。 ふと兄が、ひな(猫)のカップも、捨ててしまった。 それをみた弟は、怒りだした。 そうだよな 引っ越すんだもんな なら、こんな物要らねーよな と、家族の写真を 兄に投げつけた。 兄は、あまり実家に、帰って来ない人だから、ひな(猫)のカップを知らなかった。 悪気は、なかったとおもう。 しかし、弟は、許せなかったんだろう ひな(猫)の前で最後の兄弟喧嘩だった。 ひょこひょこと ひな(猫)は、弱った身体で、 弟の足元にいった。 喧嘩をしないでと言っているかのように、 悲しい顔で 足に身体を寄せている。 弟が、ひな(猫)を撫でて言う。 兄貴は、ひな(猫)の大事さを知らなすぎる ひな(猫)がいたから、 親に、さみしい思いをさせなかった。 ひな(猫)のおかげで、皆元気でいられた。 ひな(猫)には、感謝している。 本当に、ありがとう ひな(猫) 兄も、ひな(猫)に、ごめん と、謝り頭を撫でた。 明くる日、ひな(猫)が、夢で、会いに来た。 ひな(猫)は、 紙袋に、入れて捨ててねと言った。 片付けも、簡単だしねと だから、最後は、 ひな(猫)、紙袋で、いいよと 亡くなる姿を皆に、見せたくないし と笑いながら言った。 私は、次の日、朝早く実家に、帰った。 すると、そーと、 ひな(猫)が動いた ひな(猫)は、紙袋に、自ら入っていった。 私は、ひな(猫)に、声をかけた。 紙袋から、ひょこっと顔をだした。 最後は、 ただ、頑張って上を向いてくれていた。 ひな(猫)が嫌がるかも知れないが、 私は、ひな(猫)を紙袋からだして、そっと タオルの上へのせた ありがとうな ひな(猫) 頭を撫でていると、 ひな(猫)は、そっと目を閉じた。 ひな(猫)は、笑顔で、旅立った。 家族が、今まで大きな病気、怪我をしなかったのは、ひな(猫)のおかげだった。 と、私は思う。 ありがとう ひな(猫)
/1ページ

最初のコメントを投稿しよう!