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では、作戦の内容を説明しよう。
まず、こちら側が極秘裏に用意した次世代型AIを、ホワイト・グリントに組み込み、そのまま出撃させるんだ。これは、その辺の機体に組み込んでしまったら最後、ただ単に暴走を始めて自己破壊を招くどうしようもない代物だが、ホワイト・グリントほどの機体であれば、造作もなく稼働させることができるだろう。…ただしその代わり、機体が完全に破壊されるまで、ホワイト・グリントは戦いを求め続ける事になる。敵も、味方も、いずれは識別しなくなる。つまり、そういうことだ。回収は諦めて欲しい。
オッツダルヴァはツーマンセルで出撃予定だが、先ほど話した通り、オッツダルヴァは途中で戦線を離脱する。なお、もう片方の機体はこの計画について何も知らされていない。同伴者がいなければNo.1は”動けない”とのことだ。まあ、尊い犠牲とでも思ってくれれば、それでいい。”万が一”の結果にならぬよう、できればそちら側にも護衛機を一機付けて欲しいところだが、まあ、無理は言わん。
そして、アナトリアの傭兵、君にはまだやるべきことがある。これは、そのための作戦でもあるんだ。
今後、もしかすると、君と同じか、それ以上の怪物が野に放たれ、人類に終わりをもたらすかも知れない。
ふん、最も、この件について説明するには時期尚早だろう。いずれまた、追って連絡する。その時に私が生きていれば、の話だがな___
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