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ジャック・ザ・リッパー
Jack the Ripper
19世紀末の英国ロンドンで、売春婦を連続して惨殺した犯人の通称。事件は未解決で、今日でも猟奇的殺人の代名詞とされている。
(大辞泉 2018 小学館)
↓ジャック・ザ・リッパーを名乗った手紙がマスコミへ送られたことで、1888年のイギリスの首都・ロンドンは「恐怖の秋」の名前で記憶されることとなった。 この手紙は赤インクで書かれており、1888年九月二十八日(二十七日と書かれた資料もある)、セントラル通信社に封書で届いた。ロンドンの下町、イーストエンドから投函され、二十七日付の消印があった。
十月一日に新聞で報道され、大きな反響を呼んだ。
< 1888.9.25
こんちは、おえらいさん
おまわりがワシを捕まえたって何度も聞いとるが、わしのことなど、まだ
なんも分かっちゃおらんよ。ヤツらがエラそうにうまくいっとるなんてぬかすのはお笑い草じゃ。皮エプロンのギャグ(誤認逮捕を指す)には死ぬほど笑わされたわい。
わしは売春婦どもをひとり残らず、ぶちのめしたいと思ってるからな。手が後ろに回るまで切り裂いてやるわい。この前の仕事はすごかったぞ。女にヒーヒー泣かせる時間もやらんかったからな。
わしのこと、捕まえるなんてムリな話じゃ。
わしはこの仕事気にいっとるから、またやったるわい。
そのうちな。わしのちょっと楽しく愉快な遊びのこと、聞かせてやるからな。
実はな。この手紙書くのに、真っ赤な血をジンジャービールの瓶にとっといたんじゃ。そうしたら膠みたいにねばついちまってな。
使えんかったんじゃ。
真っ赤なインクで我慢せい。ハーハハハ
次の仕事ではな!女の耳切って、警察のおえらいさん喜ばしたるわ。
とっといてくれよ。この手紙!次の仕事やったらみんなに見せるんじゃ。
わしのナイフはすっばらしくいいからな。それによく切れるんじゃ。
チャンスがあったらすぐ仕事にかかるからな。
あばよ。
親愛なる
ジャック・ザ・リッパー
わしの自慢の名前じゃ。遠慮せんで受け取れ!
真っ赤なインキついた手で、手紙をポストに入れてすまんなあ。
わしが医者だと?やめとけやめとけ。ハハハハハ>
(倉橋・試訳)
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